ジョージアのカヘティ地方の中心に位置する街シグナギは、18世紀に築かれた壮麗な城壁に囲まれています。これは略奪者や征服者から人々を守る避難所としての歴史的役割を物語る遺産です。現在はその壮大な構造の一部のみが残っていますが、街の建築や歴史にその面影は色濃く残っています。
全長約4キロメートルにわたるこの城壁は、当初28の塔を備え、それぞれが周辺の村と結びつき村の名を冠していました。中でも際立つのが王の塔(King’s Tower)とボドベ塔(Bodbe Tower)であり、前者は政治的な象徴、後者は宗教的な意味合いを帯びています。
城壁内には聖ステファン聖堂という18世紀の教会があり、動乱の時代に建てられたその姿は、困難な時代における信仰の拠り所であったことを今に伝えています。今日、城壁を歩けば、シグナギ城壁とコーカサス山脈が織りなすアラザニ渓谷の壮麗な眺めを楽しめます。
シグナギ要塞は約40ヘクタールに及ぶ敷地を有し、都市と周辺の村々を侵攻から守る重要な防衛拠点でした。丘陵地形に合わせて配置された堡塁には23の塔が配され、それぞれ塔を築いた村人や避難してきた村の名が刻まれています。
起源については諸説あるものの、シグナギの城壁と要塞がジョージアの豊かな歴史、優れた建築技術、そして不屈の精神を象徴する存在であることに異論はありません。この城塞都市は、時を遡りシグナギ独自の文化と揺るぎない信仰に触れる旅へと訪れる人を誘います。
