トビリシの歴史の風景をたどると、街は魅力的な物語のタペストリーを広げます。その一端を語るのが、ナリカラ要塞の城壁内に誇らしく佇む聖ニコラス教会です。丘の上からトビリシ歴史地区の圧巻の眺めを望めるだけでなく、生き残りと再生の感動的な物語を体現しています。
聖ニコラス教会は13世紀、デメトリオス2世(自己犠牲の王)の治世下で最初に建立されました。ところが1818年、ロシア帝国の将軍イェルモロフによって弾薬庫に転用され、爆発によりほぼ壊滅してしまいます。ナリカラでの1966年の考古学的発掘で、かつての壮麗な教会の遺構がようやく発見されました。
1997年に教会は再生を遂げ、元の基礎と壁の上に13世紀当時の比率を尊重して再建されました。ジョージア産のレンガとボルニシ産の凝灰岩を用い、外装の装飾も施すことで、過去と現在が美しく融合した建築となっています。
現在、聖ニコラス教会は近作から17〜19世紀の遺物まで多彩なイコンを収蔵しています。内部は聖書の場面やジョージアの歴史的瞬間を描いた鮮やかなフレスコ画で彩られ、宗教美術と物語が息づく空間です。
ここ十年ほどでアクセスも格段に向上しました。リケ公園からナリカラ要塞へのロープウェイが開通し、かつての難路に代わって気軽に丘上の教会へとたどり着けます。
教会の外にもナリカラ要塞は宝を秘めています。王宮の遺構や秘密のトンネル、復元された防御塔のほか、教会周辺では4基の墓も発見され、考古学的発掘と修復作業が続けられています。これらの取り組みは、ジョージアのより多くの過去の断片を明らかにしてくれるでしょう。
歴史好きにも、息をのむ眺望を求める旅人にも、ナリカラ要塞内の聖ニコラス教会はジョージアの豊かな文化遺産と建築に刻まれた不屈の物語を感じさせる訪問地です。
